ホリエモン衆院選出馬に色気を出してるみたいで、興ざめもいいとこ、って感じのライブドアだが、ライブドアニュース赤旗の記事を配信したり、パブリック・ジャーナリストが頑張ってたりして意外と面白い。
選挙ネタでは政党助成金の不条理についてのこの記事とか。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1340586/detail
郵政民営化ではこれとか。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1330048/detail

ところで、産経新聞(16日)に拠れば
亀井氏が会長辞任の意向を表明後、小泉純一郎首相は記者団にこう語った。
 「義理人情から、政策本位への選挙っていうのはこれまでなかったでしょう。こりゃまあ、古い自民党をぶっ壊して、新しい自民党をつくるいい例ですよ」

小泉にこんなこと言われると腹が立つなぁ。亀井さんの方が小泉よりかはよっぽど論理的なものの考え方をする人なのに
亀井さんは、ぱっと見は元警察官僚、青嵐会右翼の強面で、義理人情の古典的政治家に見えるけど、実は意外と論理的でまともな人だ。義理人情だけじゃなくて、人権や法治主義を尊重し、どぶ板で培った国民のニーズを捉える感性に長けた人だと思っている。それに同郷のよしみもあるので小泉なんぞに負けずに頑張って欲しいとは思う。

とはいえ、亀井さんが離党に追い込まれるのは政党政治という観点から見れば実は正しい。
小泉さんにとっての郵政民営化法案は、それが国民にとって”本当に”大事なのかは別にして、少なくとも彼自身にとっては自分の政治生命をかけるに値する政策であり、それが敵と味方を峻別する上で決定的であると公言してきたわけだから、いざ否決、いざ選挙となって彼が反対派に対して厳しく出るのは正しい。実は現状でもまだ甘いと思う。筋論から言えば亀井さんたちは除名に値するとさえ思う。
党内多元主義はしばしば一党独裁体制や、政権交代のない長期政権を正当化する論理として用いられてきた。かつてのソ連共産党のなかの派閥、自民党の派閥など、政党に内部に存在する派閥が政党政治を機能的に代替しているとして、それをもって民主的と同一視する議論があった。
しかし”党内民主主義”は、ときに国民、有権者に対する民主主義と矛盾する。共産党のような包括的世界観政党であれ、当然にその内部には意見の違い・対立はあるし決定に至るまでの段階では様々な意見が存在する(決定以降でもそうだ)。しかし決定作成の過程で例え異論・反論があったとしても正当な手続き(民主的な)がとられたうえで最終的に政策・方針が決定されたのなら、その決定に例え異論があっても公には従うのが道理である。もしそれでも納得できないのであれば党を離脱すべきなのだ。決定が下された後にも党の内部に政策と全く異なる方針を公然と唱えていたらば、どうやってその党は有権者に対して政策に対する責任をとることが出来るのか。
小泉さんのもとで自民党は遅まきながら「近代政党」化(もはや死語w)を遂げようとしているのかもしれない。
ただ、自民党はこれでかつての強みを失ってしまうかもしれないな。二枚舌を駆使して異なる意見を持つ人たちを一つに集約してきた自民党が、その多様性を失い一つに集約される。しかし残ったのは単一争点しか提示できない小泉流の薄っぺらい舌一枚。