最近知ったトリビア。”石子順とは別に、石子順造っていうのがいる。”
それを知ったのは雑誌のダヴィンチ。
図書館でダヴィンチを読んでたら、呉智英石子順のことをマンガ評論の先駆者である石子順造と酷似したペンネームを用いて先駆者の名前を利用した卑怯者で、評論の中身も「日共の御用評論家」で薄っぺらく顧みる価値のないどうしようもないものと罵倒していた。あのオサレなダヴィンチに怨念じみた個人批判が載っててびっくりした。

ところで石子順のマンガ評論といえば子供の頃少年少女新聞で巻き起こった「ミスター味っ子論争」を思い出す。
石子順が当時はやっていたミスター味っ子について確かこんなことを少年少女新聞に書いた。食べ物のうまいまずいで大騒ぎするばかりではなく、アフリカでは食べるものに困っている人がいるんだし、食べ物をもっと大事にしよう(当時飢餓が酷かった)。
まぁもっともなことなんだけど、当時の読者の味っ子信者たちは怒った(実は俺もw)。何野暮なこと言いやがるんだ!味っ子は食べ物を粗末にしてもいませんし、そんなマンガじゃありません、と。
少年少女新聞には読者の少年少女からのこうした怒りの手紙が殺到して、紙面で石子順が読者からの反論に答え、さらに読者からの賛否両論での投書が寄せられ大論争になった。

石子順が野暮なことを言うのは確かにそうかもしれないけれど、ニッキョウ(一太郎ではもはや一発変換できない死語!)の公式見解をたてに批判を封殺しているわけでもなく、紙面でガキ相手にまじめに公開論争だってするし、本物がどんな人かは知らないけれど、呉智英はあそこまで書かなくてもいいんじゃないのと思った。